金額が安いから競売物件を探してますという話を聞くことがあります。
そういう方の中には競売物件がなぜ安いのかを知らないことも多く、なぜ安いのかを知るとやっぱりやめますということになってしまう方もいます。
一般市場よりも安いということはなにか理由があるというのは当然ですよね。
競売物件が安いと言われる3つの理由
1.物件の内覧をすることができない
2.購入までの期間が短い(交渉ができない)
3.落札した後のリスクを買主がすべて負担する
では、ひとつずつ説明をしていきます。
1.物件の内覧をすることができない
家を買うのに物件が見れないの?と驚く方もいらっしゃると思いますが、物件の内部を確認することはできません。
外回りはもちろん確認できますが、マンション等の区分所有の場合、外回りを見ても全部一緒なのであまり参考になりませんよね。
戸建の場合は逆に塗装が剥がれていたり、雨漏りしていそうな箇所が見えたり、駐車場が何台とれるのかなど外観だけでもかなりの情報が手に入ります。
「え?中が見られないのにどうやって購入するの?」と感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方に朗報です。競売物件には3点セットと呼ばれる物件資料があるんです。
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2.購入までの期間が短い
競売物件が購入できる期間はおよそ1ヶ月です。裁判所の管轄によっては2ヶ月程度の余裕がある場合もありますので、気になる物件があったら担当の管轄裁判所にスケジュールの確認をしてみましょう。
一般市場では以下の流れになります。
・不動産屋さんにて物件の紹介を受ける
・現地での案内をしてもらう
・気に入れば購入意思を売主に伝える
・金額の交渉を行う、金融機関の審査を受ける
・入居日を決める
競売の場合は上記の流れがすべて決まっていて融通が利きません。
現地へ自分で足を運んで、買うために必要な調査をして、融資も準備してとやるべきことはたくさんあります。
つまり、競売物件を買える準備をしておかなければ購入は難しいのです。
「競売物件でこの物件が出てるみたいなんですが、どうしたらいいですか?」という問い合わせがあり、「この物件は入札が明日までですよ?」という場合も少なくありません。
3.落札した後のリスクを買主がすべて負担する
購入後のリスクを買主がすべて負担するというと非常に怖いですが、競売物件でのリスクは購入者が負うことになっています。
一般市場でも、新築なのか、中古なのか、売主が誰か、仲介業社が入るのかなどそれぞれのケースで保証は異なりますが、ある程度購入者が守られる制度が法律として整っています。
ところが、競売ではこんな予定じゃなかった・・・・・・ということがあっても誰も助けてはくれません。落札後に不動産屋さんに相談したところで、いまさら相談されても・・・という感じでしょう。
また、前所有者が滞納した家賃や管理費も基本的には購入者に支払義務があります。そんなの知らなかったから払わない。ということは原則できません。
その他にも競売がなぜ安いのかということの理由はありますが、重要なのは上記の3つです。
この3つの理由を見て競売物件って簡単じゃないのか・・・・と思われた方もいらっしゃると思いますが、リスクを知れば対処ができます。むしろリスクと把握できればリスクはなくなります。